ウルムスツール ブラック Ulm Stool マックスビル Max Bill Wohnbedarf ヴォーンベダルフ

ウルムスツールは「無駄なものを削ぎ落とし機能的にする」のバウハウス概念を象徴したもの。シンプルでありながら機能的なデザインであることはデザインする上で理想的でもあります。シンプルな見た目のウルムスツールに機能など無いように思えますが、実は魅力的。

そんなウルムスツールに今回新たにブラックが登場しました。今までに無いクールで大人なウルムスツール。シンプルなお部屋・ミニマルなお部屋・モノトーンでコーディネートしたお部屋にピッタリ。新しいテイストのウルムスツールを楽しむ事ができます。

ウルムスツールのブラックはナチュラル感を保ちながら黒塗装されおります。ベタ塗りではなく、薄っすらと木目が見えポップになり過ぎないよう考えられていますね。ナチュラルな雰囲気を損なわず、モダンな佇まいを演出しています。

ブラック塗装はベタ塗りになりやすいのですが、木目が少し見える程度で抑えられている絶妙な塗装具合が、ブラックの格好良さをさらに魅力的に見せてくれていますね。

ウルムスツールの機能的は分かりましたが、家具好きな方にはもっと魅力的なものがウルムスツールにはあります。一見では分からないような昔ながらの伝統技法がウルムスツールには使われております。座面と側面の板は、日本の枡(マス)を連想させる組継ぎと呼ばれる技法で接合されています。強度に優れ、反りやねじれを防ぐ木工技術。

また、ウルムスツールの側面と側面を通しつなぐ横の棒には「くさび細継ぎ」と呼ばれる技法で接合されています。金具を使わず見せず作り上げる事で一体感ある成形が大変美しいものとなっています。また横棒にはビーチ素材を使用し、強度もアップしています。

また床に設置する脚の部分にもビーチ材を使用し、こちらも強度アップ。またコの字に接合する相互矧(は)ぎの技法がおしゃれ。脚の側面のエッジ部分がわずかに削られシャープなラインを美しく表現されているのも魅力的です。

そして正規品の証でもあるデザイナー：マックスビルのサイン。これは天板裏側の見えない箇所にあります。この見えない箇所にあるのがにくい演出ですよね。

ウルムスツールはバウハウスの学校でも実際使われていました。生徒はウルムスールを裏返し横棒を持ち手にし、中に教科書や筆記具を入れ教室を移動していたとか。外での授業もあったので大変重宝したみたいです。デザイナーズ家具は飾る楽しみもありますが、実際使っても面白いものも多く、ウルムスツールはまさにそのインテリアに当たります。